これからブログを始めようと思っています。初心者でも使いやすいWordPressテーマはどれ?
THE THORというWordPressテーマがとても評判がいいみたいなんだけど実際のところどう?
本記事ではこのような疑問にお答えします。
THE THORは2018年10月頃から販売を開始された比較的新しいWordPressテーマです。
LION MEDIAやLION BLOGといった無料テーマを開発してきたフィット株式会社が開発しているテーマで、発売直後から機能の豊富さ・デザインの良さが好評でまたたく間に使用者を増やした人気WordPressテーマとなっています。
本記事では、THE THORを実際に使ってみた感想・レビューをメリット・デメリットに分けて解説します。
結論としては「初心者が最短で収益化ブログを立ち上げるのに適したテーマ」となっています。そのあたりについて詳細を解説します。
THE THORってどんなWordPressテーマ?
速度 | (4) |
---|---|
使い勝手 | (3) |
更新頻度 | (2) |
サポート | (3) |
機能 | (5) |
自由度 | (3) |
デザイン | (4) |
基本情報
販売元 | フィット株式会社 |
---|---|
価格 | 16,280円 |
支払い方法 | クレジットカード・銀行振込・郵便代引き |
複数サイト利用 | 可 |
販売形態 | 買い切り型 |
サポート | フォーラム |
動作環境 | PHP:5.6~、WordPress:4.9〜 |
対応ブラウザ | Chrome / Safari / FireFox / Edge / Opera / IE11〜 |
公式サイト | 公式サイトで情報を確認する |
THE THORにしかない機能
THE THORは非常に多機能なWordPressテーマです。他のテーマにはない、THE THORだけにしかみられない機能もあります。
- ボックス・ラベル・ボタンのパターンを自分で作ることができる
- サイトマップページ作成機能
- メールフォーム作成機能
- カテゴリ・タグの並び順変更
- 記事分析機能(キーワード数・リンク数・文字数・閲覧数・最終更新日・メモを表示)
- .htacces設定(Gzip転送・ブラウザキャッシュ)
- ログイン時にユーザー名ではなくメールアドレスを使うように変更する機能
THE THORにはない機能
反対に他のテーマでは実装されていることが多いのに、ザ トールには搭載されていない機能もあります。
- タイムライン(ステップ)のボックス
- タブ切替の装飾
- 複数のリストスタイルを同時使い分ける機能
- canonicalタグを個別ページ毎に上書き設定(デフォルトで出力する機能はある)
THE THORは多機能で、オールインワンを目指したWordPressテーマなので、他のテーマにあって、THORにない機能はとても少なくなっています。
THE THORレビュー総評「初心者が最短で稼げるブログを作れるテーマ」
THE THORを実際に使用した感想を一言で言えば、
初心者が最短で収益化ブログを立ち上げるのに適したテーマ
と言えます。理由を以下に示します。
着せ替え機能で簡単におしゃれなサイトができ上がる
ブログを作ったことがない初心者にとって、悩ましいことの一つがデザイン。
できればおしゃれでかっこいいブログに仕上げたいですよね。
THE THORは独自の設定画面を持たず、すべてカスタマイザに集約されているため、デザインだけでなく、機能の設定についても外部から設定ファイルを読み込むだけで一気にデザインと機能設定を済ませることができます。
公式サイトにあらかじめ設定済みのサンプルが9種類あるため、この中から気に入ったものを選ぶだけなので、ものの5分ほどで見栄えのいいサイトができ上がります。
表示速度が速く、SEO対策の設定などをテーマに任せられる
初心者の方にとって、SEOやブログの高速化を行うのはかなりハードルが高いですよね。
THE THORはもともと非常に表示速度が速く、SEOの設定や高速化の設定なども単体で完結できます。
- SEOで大切な記事毎にタイトルタグやdescriptionの設定をプラグイン無しで行える
- ウィジェット数を押さえ、テンプレート内に発生する分岐を減らすことで高速化
- 別途必要になる多くの機能を内蔵し、導入するプラグインを少なくすることで高速化
- HTMLの圧縮でソースコードの容量を削減して高速化
- サーバー設定の知識がなくても簡単にサーバーの高速化機能を有効化できるようにしている(htaccess設定)
- 遅延読み込みを細かく設定でき、ファーストビューが素早く表示されるようにしている
高速化機能があらかじめテーマに含まれているため、機能を有効化するだけで自分で高速化設定をできます。
収益化をはじめ、ブログ運営に必要な機能が一通りそろっている
THE THORには下記のような収益化機能が含まれています。
- 記事毎に設置する「CTA」を登録・呼びだすことができる
- 広告用のタグを登録し、ショートコードで呼びだすことができる(変更時も一括変更可)
- 広告用のタグは表示回数・クリック回数をカウントでき、クリック率を確認できる
- アドセンスを好きな位置に表示できる
収益化機能だけでなく、ブログ運営に必要になる機能は一通りそろっています。
- サイトマップページを作る機能
- お問い合わせフォームを作る機能
- カテゴリの並び替え
- 絞り込み検索
- 吹き出し
- シェアボタン
などなど。ザ トールを導入すれば追加で導入しないといけないプラグインは極端に減ります。まさにオールインワン、ワンストップのWordPressテーマです。
THE THORを実際に使ってみた感想・レビュー:いいところ・メリット
THE THORを実際に使ってみての感想やレビューのうち、特によかったと思えたところやメリットに感じた点を解説します。
ブログ運営にまつわる機能はすべて網羅、オールインワン型テーマ
公式サイトでも「オールインワンを目指した」と記載されている通り、THE THORはまさに必要な機能をすべてパッケージ化したオールインワン型のWordPressテーマです。
ザ トールを使用すれば、追加で必要になるプラグインは極めて少なく済みます。
例えば
- お問い合わせフォーム
- サイトマップページ
をテーマだけで作成できるWordPressテーマは他にはありません。
運営していくと必要になるものは全て網羅されています。
運営者向けの機能が非常に充実している
WordPressは標準ではカテゴリの並び替えができなかったり、ウィジェットの適用範囲を指定することができません。
THE THORはそういった管理者が気にしてしまうような「細かい部分」を設定できるようになっています。
また、管理画面の投稿一覧には記事分析機能があり、ブログ記事の状況を一目で把握できるようになっています。
- キーワードがタイトルタグにきちんと含まれているか
- キーワードが本文に入っているか
- 内部リンクのない記事を作成してしまっていないか
- 外部リンクばかりのドアウェイページにしてしまっていないか
- 文字数が極端に少ない記事がないか
といったことを素早く発見できるようになるので、リライトを行いやすくなっています。
また、記事に対してメモを残すことができるようになっているため、修正の履歴や未来の自分に申し送り事項をメモしておくなど、運営者にとってうれしい機能が非常に充実しています。
WordPressテーマが運営者をサポートしてくれれば、運営者はコンテンツの作成に集中できますよね。
ボックス・ボタン・ラベルを自分で作ることができる
ボタン | 10種類 |
---|---|
ラベル | 10種類 |
ボックス | 10種類 |
THE THORの面白い機能として、ボタン・ボックス・ラベルを各10種類まで、完全に自分で作ることができます。
初期設定されているものを上書きする形で設定すれば、好きな形状を自作できます(名前も決められます)。
画面を見ながら形状を作り込んでいけますし、ネットで多くの人が作例を公開されているので、コード(クラス)をコピペするだけで、簡単にセンスのいいパーツを自作できます。
この機能は他のテーマではあまり見られない機能で、よく考えられた機能と言えます。
THE THORを実際に使ってみた感想・レビュー:イマイチなところ・デメリット
THE THORは多機能でデザイン性が高く、ブログ運営に必要な機能が全てそろったオールインワン型のWordPressテーマです。
もちろん、THORにもイマイチと感じる部分はあるので、個人的にこれはどうなん、と思った部分を解説します。
複数のリストを使い分けれない
THE THORのリストは、番号付きリストと記号リストの2種類のみとなっています。
例えばチェックマークを付けたリストは割と使いどころが多いのですが、記号リストをチェックマーク付きにしてしまうと、記号リストは全てチェックマーク付きとなってしまいます。
リストの種類を増やすためにはstyle.cssにCSSを書き、編集時には定義したクラスを書くなど高度な編集をせざるを得なくなります。
ところどころ不思議なHTMLがある(使い方あってる?)
- h1が始まる前に、検索のh3が出てきてしまう(hタグが順番に出力されない)
- 更新日や作成日のタグに<time>タグが使われていない
- 目次の出力部分で番号の出力にわざわざ<span>タグを使っている(CSSのcounterでいいはず)
HTMLやCSSの使い方として、文法的には間違っていないのかもしれませんが、どこか不思議な書き方になっているなと感じました。
とはいえ、単なる違和感に近く、実害は一切ないので普通に使う分には問題になることはありません(私は割とソースも気になる方なので)。
ブロックエディタに対応していない
ブロックエディタはWordPress5.0から導入された新しいエディタで見たままで編集が行える、初心者に優しいエディタです。
しかし残念ながらTHE THORはブロックエディタへの対応は見送られました(非推奨という表現ですが、実質対応しないということです)。
ブロックエディタがリリースされた当初、クラシックエディタはゆくゆくなくなるという話が出ていました(サポートに期限が設けられていました)。
ですが、ユーザーからの強い反発もあり、今後も必要な限りサポートは継続するという形になったため、クラシックエディタを使い慣れても問題はありません。
ボタンやボックスのパターンを作るのが面倒くさい
長所として自分で装飾パーツを定義できる点をあげましたが、編集画面で気に入ったものを作る作業は結構手間がかかります。
ネットで調べればすぐにセンスのいいパーツがたくさん見つかりますが、反面、探して回るのは面倒でもあります。
標準の設定でもそこそこ綺麗に仕上がるので、面倒なら初期設定のまま使用すればOKです。
機能は全般的に広く浅いため、こだわる人には不向き
THORは他のテーマに比べ、オールインワンを目指したテーマなので、確かに機能は充実しています。
ただ、一つ一つの機能はそれぞれ専用のプラグインを使う方が自由度が高く高機能です。使い始めるとすぐに機能的な不足を感じずにはいられません。
例えば目次であれば、サイドバーに表示したくなりますが、サイドバーに表示する方法がないため、結局目次プラグインの導入が必要になります。メールフォームも項目を増やしたくなったら別のメールフォームプラグインを探すことになります。
ブログ運営に必要な機能は網羅的ではありますが、一つ一つの機能は最小限のため、こだわりたくなった時に結局使わなくなる機能が増えてしまいます。
THE THORに向いている人・使い方
THE THORを実際に使ってみて、向いている人がどのような人なのかを解説します。
初心者の人が初めて使うテーマに良い
これまでに一度もブログを作ったことがないという初心者の方が導入すると、「初心者にしては頑張っているブログ」を短時間で作成できるテーマです。
デザインも良く、必要な機能がそろっているため、余計なことに気を取られてしまうことなくコンテンツの作成に集中できます。
コンテンツの作成に集中したい人
THE THORは短時間でブログのデザインを整えることができ、ブログ運営に必要な機能も一通りそろっているワンストップテーマです。
反面、細部にこだわる人にとっては、CSSによるカスタマイズ量が増えるため、デザインへのこだわりよりもコンテンツ自体にこだわりたい人に向いています。
あまりに細かい部分に対するこだわりは、かける労力に対してリターンが少ないのでお勧めではありません。THE THORで設定できない部分はそこまでこだわる必要もない箇所ともいえるので、過剰にこだわりすぎず、コンテンツに集中する方が成果はあがりやすいです。
費用対効果の高い施策を打っていきたいならTHE THORがおすすめです。
カスタマイザーだけで設定できるので特化ブログの量産に向く
中級者以上の方にとって、THE THORは機能的にやや不足を感じやすいかもしれません。
ただ、カスタマイザだけで設定を完了でき、Customizer Export/Importを使えば新規インストールしたブログを一気に「設定済み」の状態にもっていくことができるので、特化ブログを複数量産するのに適しています。
数百ページに及ぶ大規模なブログを作るより、50ページ前後の特化ブログを複数作って収益を積み上げていくスタイルに向いています。
収益化機能も充実しているので、なるべく早く結果を出したいならTHORは力強い味方になってくれます。
まとめ:THE THORは総合力が高く、初心者が最初に使うのに適したテーマ
本記事ではTHE THORのレビュー・メリット・向いている人について解説してきました。
有料テーマ8種・無料テーマ3種を使ったことがありますが、その中でもTHE THORは機能面・デザイン面・速度面・管理面のどの面においても高い次元で良くまとまっており、総合力の高さが魅力です。
これから収益ブログを始めたいという方に特におすすめのWordPressテーマです。