Amazonで「SEO対策」と検索してみると、450冊以上の書籍が見つかります。
こんなにあると、どれがいいのか、選ぶのも一苦労ですよね。
しかも、SEO対策は日々変化しているので、「書籍が発行された当時は正しかったが現在は有効でない情報」であっても販売が継続されている場合があります。
つまり、SEO対策本の選定にあたっては「選んではならない本」も存在するのです。選んではならない本がどれなのかは初心者の人にとってわかるわけがありませんよね・・
そこで本記事では、現在でも有効なSEO知識を習得できる良書を厳選して紹介します。
- SEO対策を学び始めるなら最初に読むべき本
- 中級者レベルの方にお勧めの本
- SEOライティングを学習するのにおすすめの本
- 内部施策を学習するのにおすすめの本
- SEO対策の学び方(書籍以外の方法)
↓ クリックでこのページの解説位置までスクロールします。
初心者が最初に手に取るべきSEO対策本
SEO対策には、
- 考え方の部分
- 知識やテクニックの部分
- 実践への落とし込み
の3つの領域があります。
初心者が最初にすべきことは知識やテクニックを学ぶより、SEOの考え方をきちんと理解することです。
昔のSEO対策と言えば、キーワード比率やHTMLのタグの使い方、自演リンクといった運営者がコントロール可能な施策がほとんどでした。
これをすれば必ず上位表示される、という「公式」が存在していたのです。
現在は運営者がコントロールできないところで順位決定されることが多くなり、公式と言えるものはありません。
とはいえ、基本的な考え方は開示されており、その考え方に沿ってコンテンツを作れば上位表示が可能です。
つまり、SEO対策を学ぶ第一歩は、上位表示を実現するには何をしなければならないのかを正確に理解することです。
これを学べる書籍として2冊ピックアップしました。
10年つかえるSEOの基本
著者 | 土居 健太郎 |
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出版社 | 技術評論社 |
発売日 | 2015/4/23 |
ページ数 | 136ページ |
価格 | 1628円 |
Kindle版 | あり(1547円) |
SEO対策の基本の考え方をしっかり学べる1冊。最初に読むのに最適な本です。
ページ数も少なく、内容も会話形式で展開されていくので短時間で読了可能です。
著者はSEOコンサルティングなどを手がけるナイル株式会社の土居氏。
出版日は2015年とやや古めですが、現在も有効な「SEOの考え方」が書かれています。
本書を読むと、SEOに対する先入観を払拭し、読者に最適な内容を届けられるウェブサイトを構築する基本が身につきます。
おそらくSEO対策本の入門書としては最もよく読まれている書籍で、Amazonでのレビューも数・質ともにとても高くなっています。おすすめです。
いちばんやさしい新しいSEOの教本
著者 | 安川 洋 / 江沢真紀 / 村山佑介 |
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出版社 | インプレス |
発売日 | 2018/7/20 |
ページ数 | 256ページ |
価格 | 1738円 |
Kindle版 | あり(781円) |
本書もノウハウよりはSEOの考え方がメインです。図解が豊富で著者のイラストとコメントも多いため、セミナーを受けているような感覚で読み進めることができます。
3名のコンサルタントが得意分野をそれぞれ担当し、全75項目を解説。各項目には要約もあるので内容を理解しやすい構成です。
ECサイト・ブログ・B2Bサイトといった、業種別に意識するポイントも掲載されており、すぐ実践に落とし込める内容になっています。
どちらかといえば企業でSEO担当をする方のための本という印象があるので、10年つかえるSEOの基本を読了し、書店で内容を確認しながら購入するか決められると良いでしょう。
中級者向けのSEOが学べる本
中級者向けのSEO対策の本として、知識やテクニック的なもの、サイト設計に関するものをピックアップしました。
ブログ運営において、テクニカルな施策というのは大半がWordPressとWordPressテーマで吸収されるため、それほど実践に落とし込めるものが多いわけではありません。
中級者向けの書籍を読んでおくことで、「SEOを無視したカンに頼った選択」から「SEOを考慮した選択」ができるようになり、ブログ運営全体のSEO最適化度がアップグレードされるのがメリットです。
例えばWordPressでついついやってしまいがちな、
- 画像のALTタグの設定忘れ
- hタグの順番飛ばし
- リストタグを使わず「・」で済ませる
- 安易な発想でスラッグやパーマリンクの設定を変更
といったことがSEOの知識があれば「それはやってはいけないこと」と判断できるようになります。
現場のプロから学ぶSEO技術バイブル
著者 | 西山 悠太朗 / 小林 睦 |
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出版社 | マイナビ出版 |
発売日 | 2018/7/26 |
ページ数 | 432ページ |
価格 | 3278円 |
Kidle版 | あり(2950円) |
初心者から上級者まで使えるSEOの辞書的な1冊。
SEOに関する情報を幅広く取り扱っており、かなりのボリュームがあります。
内容も比較的出版年が新しく、Googleの公開情報をもとに書かれているため信頼性が高いです。
具体的なコードのサンプルなども豊富で、実践的な内容でもあります。
かなりボリュームがある本なので、辞書的に使うといいでしょう。
Google AdSense マネタイズの教科書
著者 | のんくら(早川 修) / a-ki / 石田 健介 / 染谷 昌利 |
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出版社 | 日本実業出版社 |
発売日 | 2018/11/20 |
ページ数 | 288ページ |
価格 | 2035円 |
Kindle版 | あり(1832円) |
本書は「GoogleAdSense」がタイトルに使われていることもあり、広告の設定やテクニック的なことが書かれていると思われがちです。
AdSenseで稼ぐためには多くのアクセスを稼ぐ必要があり、その手段としてSEOが非常に重要です。
このため、本書では、SEOで重要な「テーマ選び」と「サイトの構成」について紙面の大部分が割かれています。
ブログは、記事を淡々と書いていくことが多く、どうしてもサイトの構造は軽視されがち。本書を読むことで、SEOに強いサイト構造というのがどのようなものか理解できるようになります。
やみくもに手あたり次第キーワード毎に記事を書いている、といった方であれば間違いなく参考になり、アクセスアップができるサイトにできるはずです。
サイト設計に関する部分は特に有益です。サイト構成の重要性や、内部のリンク構造の見直しなどを考え直すきっかけになりました。ブログの設計を意識的に行ったことがないという方は是非一読されることをおすすめします。
成果を出し続けるための 王道SEO対策
著者 | 鈴木 良治 |
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出版社 | 技術評論社 |
発売日 | 2016/4/27 |
ページ数 | 256ページ |
価格 | 2178円 |
Kindle版 | なし |
Googleから良い評価を得るために、本当に効果のあった手法を中心に解説されています。
サイトの設計・マークアップ・サイトの管理方法・ペナルティ対策まで広く解説されています。
SEO対策を実践していくうえでベストプラクティスがまとめられている本、といったところです。
タイトル通り、まさに王道といえる施策が中心です。しかしその分派手さはなく、地味で基本に忠実なものが中心。実際の施策に落とし込む時の例として読むといいです
いちばんやさしいスマートフォンSEOの教本
著者 | 江沢真紀 / コガン・ポリーナ / 井上達也 |
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出版社 | インプレス |
発売日 | 2020/9/17 |
ページ数 | 288ページ |
価格 | 2,178円 |
Kindle版 | あり(1,089円) |
ウェブサイトを閲覧するデバイスは、スマホのほうがPCよりも多くなった今、スマホSEOは重要度を増しています。
本書はスマホの最適化部分を集中的に掘り下げる1冊です。
スマホだからこそ考えなければならないポイントとしては、「位置情報を活用した利用シーン」というのがあります。本書ではそのあたりも十分に触れて解説されています。
SEOライティングの学習におすすめの本
ブログ運営ではライティングは最重要なタスクです。
ライティングには、SEOの知識を要するSEOライティングや、商品を魅力的に伝えるためのセールスライティングなどがありますが、ここでは主にSEOライティングに関する書籍を紹介します。
沈黙のWebライティング
著者 | 松尾 茂起 |
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出版社 | エムディエヌコーポレーション |
発売日 | 2022/4/22 |
ページ数 | 640ページ |
価格 | 2,310円(込) |
Kindle版 | あり(1,155円) |
SEO業界では知らない人はいない、ともいえる株式会社ウェブライダーの代表である松尾氏によるコンテンツ作成に関する解説本。
ページ数が多いのは、内容の多くが「漫画」という手法を採られているため。旅館のサイトを盛り上げるというストーリーを通して解説され、ストーリーがそのまま具体例にもなっているため理解しやすく記憶に残りやすいのが特徴です。
30kgのノートパソコンとか高速タイピングとか「必殺技」的なものにツッコミを入れながらもライティングを行うための大切な考え方などを習得できます。
インパクトの強いストーリー設定なので、そこばかりが記憶に残り、重要なポイントを見落としがちになるのが玉に瑕。ここが重要と思った部分はマーカーを引いたりメモを取ったりしながら読むといいです。
SEO対策のための Webライティング実践講座
著者 | 鈴木 良治 |
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出版社 | 技術評論社 |
発売日 | 2015/2/19 |
ページ数 | 256ページ |
価格 | 2,178円 |
Kindle版 | あり(2,069円) |
実用的なライティングのテクニックが多数掲載されています。
キーワードと競合調査のやり方・見出しの作り方・キャッチコピーの書き方・フォントや文字装飾・ツールを使った分析のやり方など、かなり具体的な内容となっています。
ウェブサイトと書籍の違いは、読まれ方まで数値化できるところ。特に第5章の分析に基づくコンテンツ改善は必読です。
内部施策の学習におすすめの本
これからのSEO内部対策 本格講座
著者 | 瀧内 賢 |
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出版社 | 秀和システム |
発売日 | 2017/3/4 |
ページ数 | 264ページ |
SEO内部施策の、特にHTMLタグの各要素をどのように書くべきかを明示した本。
titleタグのつけかた・h1・h2・img・description・パンくずといったものがどのように作られているべきかが丁寧に解説されています。
正しく作られたページはGoogleに情報をより正確に伝えることができます。本書で情報を正しく伝える方法を身につけましょう!
SEO対策の学び方:書籍以外の方法
ここまで、SEO対策を学ぶのに適した書籍を紹介してきました。
SEOをこれから学ぶ方は、最初は書籍で学習する方が効率的に学習できます。
書籍は様々な情報を体系的にまとめてあり、出版社が間に入ることで正確性もある程度担保できているためです。
ただし、一定の知識を得た後は、書籍の発刊を待つと遅い、と言う状況が生まれます。Googleは日々アルゴリズムを改善しており、最新の情報を得続けていく必要があるためです。
ここからは、そういった情報の取得方法や、そもそもSEO対策を学ぶ必要性について解説します。
Googleのウェブマスター向けガイドラインは一読しよう
Googleはウェブサイトを作る人(ウェブマスター)向けに、ウェブマスター向けガイドラインを公開しています。
各書籍の多くはこのガイドラインの内容を踏まえて書かれています。
ウェブマスター向けガイドラインは、「既にウェブマスターになっている人」に向けたドキュメントになっているため、全く知識がない人にとっては、内容が少し理解しづらくなっています。
ある程度書籍を読めば、書かれている内容を理解できるようになるので、一読しておくことをお勧めします。
最もおすすめなのは、実践すること
書籍や各種情報源から知識を得ると「知っている」状態にはなりますが、「できる」状態になるわけではありません。
自分で実践してみて、結果を検証していく地道な作業が「知っている」を「できる」に変える最善の方法です。
書籍にしても、ウェブサイトで得られる情報にしても、一般化された情報ですので、「自分のサイトに適用できるか」は実践と検証を繰り返して最適化していくことが上位表示のために行うSEOの本質です。
最新のSEOニュースをチェックする
SEOの各種情報源です。下記のサイトを定期的にチェックしたり、Feedを購読すると最新情報をキャッチできます。
- 海外SEO情報ブログ
-
鈴木謙一氏が運営するSEO情報ブログ。情報がはやく、多くのSEO関係者が毎日チェックしているブログです。海外情報をいち早くキャッチし日本語で発信してくださっています。ほぼ毎日更新されており、2007年から15年近く継続されており、総投稿数は4000本近い記事があるから驚き。
- Google 検索セントラル ブログ
-
Googleの公式ブログ。コアアルゴリズムのアップデート情報やCWVなど、カテゴリにわけられて最新情報が発信されています。更新頻度は少なめですが、重要な更新が多いので毎日チェックするべきブログです。
- Web担当者フォーラム(SEOカテゴリ)
-
インプレスが運営するWebメディア、「Web担当者フォーラム」のSEOカテゴリも最新情報を多く発信されています。こちらは出版社ということもあり、編集力が高く、高品質な記事が多いです。
- SEO Japan
-
SEOコンサルティングで有名なアイオイクスが手がけるSEO情報発信メディア。海外の情報メディアと提携しているのか、海外の記事を翻訳したような記事も多数あります。かなり質の高い記事も多いためおすすめです。
- SEMリサーチ
-
元株式会社アイレップの取締役だった渡辺隆広氏が運営している検索マーケティングのメディアです。アイレップはSEOコンサルティングを提供している会社。SEO・SEMの第一人者の見解がふんだんに盛り込まれている業界ニュースブログです。
- ferretのSEOカテゴリ
-
株式会社ベーシックが運営する日本でも有数のWebマーケティングメディアです。多数の記事が日々投稿されており、品質も非常に高い状態をキープしています。
- ナイルのSEO相談室
-
SEO事業を行うナイル株式会社によるSEOブログ。
- SEOラボ
-
各種SEOツールを提供している株式会社ディーボが運営するWebメディアです。基礎的な解説も多い印象。
X(Twitter)でSEOの情報を発信している人をフォローする
情報の鮮度はやはりX(Twitter)ですよね。SEO関係の情報をよくツイートしているアカウントをフォローして、最新情報をキャッチしましょう。
- 鈴木謙一さん @suzukik
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海外SEO情報ブログの鈴木謙一さんのアカウント。ブログの更新を行われたときに主にツイートされています。
- 辻正浩さん @tsuj
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SEOの専門家で、元アイレップ現株式会社so.laの代表取締役。
- 松尾 茂起さん @seokyoto
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株式会社ウェブライダーの代表。本記事で紹介している沈黙のWebライティングの著者です。
- 木村賢さん @kimuyan
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サイバーエージェントSEOラボ研究室長。
- 吉岡諒さん @seoamigo
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SEOコンサルティング会社、株式会社ウィルゲートの経営者
- SEOおたくさん @seootaku
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LAMYの代表。SEOコンサルティングをされています。WordPressテーマSWELLの高速化顧問もされています。
- SEO研究チャンネル @seolabochannel
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キーワードマップを提供する株式会社CINCのYouTubeチャンネル「SEO研究チャンネル」の公式アカウント。質の高い内容を発信されておりおすすめです。
まとめ:SEO対策の知識を身につけたら実践に活かそう
SEO・SEO対策について全く知らない方でも、本記事に記載した情報源を各種勉強していくと短期間でSEOに必要な知識を吸収でき、最新情報も得られます。
SEO対策の知識は覚えるだけではだめで、実際に自分で実践しながら試行錯誤を繰り返す必要があります。
というのは、SEOの情報として書籍やニュースサイトで得られるのはあくまで一般化された情報にすぎません。
自分が取り組もうとしているジャンル・カテゴリで適用できるかどうか、上位表示に何が有効かを地道に検証し、試行錯誤をする中で上位表示を達成するのがSEO対策です。
仮説検証や試行錯誤をするにも前提となる知識がないといけませんので、書籍などの情報源に触れる際は、常に自分が運用しているサイトではどのように適用できるのか、を意識しながら習得すると良いでしょう。
尚、検証を行う際には、Googleアナリティクスやサーチコンソール、GRCの順位チェッカーといったツール類を駆使することが多いので、合わせて使い方を習得しておきましょう。
ブログの書き方を学べる本おすすめ11選【Webライティング】