ブログで1記事あたりの文字数は何文字くらいを目安にしたらいいの?
長文の方が上位表示されると聞いたけどなんで?
このような疑問に答えます。
結論を先に言えば、SEOで上位表示をするために、決まった文字数はありません。
とはいえ、上位記事を見ると5000文字以上の「長文記事」が多いのもまた事実。
Googleは文章の長さと関係はないと答えていますが、嘘なのでしょうか。
そこで、本記事ではブログ記事の文字数についてどのくらいを目安にすればいいのか、判断する方法を解説します。
本記事を読めば、どのくらいの文字数を書けば上位表示できそうなのか目安を判断することができ、迷いがなくなります。
- ブログ記事に最適な文字数は存在しない
- それでも長文記事が上位に表示される理由
- ブログ記事で書くべき文字数の目安を判断する3つの方法
- ブログ記事の文字数が少ない時の対処法
- 文字数をカウントする方法・ツール
【結論】ブログに最適な文字数は存在しない
冒頭でも述べた通り、ブログ記事に最適な文字数は存在しません。
文字数が何文字かを超えた瞬間、突然「良い」記事になる、と言うことはないからです。
2000文字なら良い記事で、1999文字だと悪い記事、ということにはならないですよね。
よって、ブログ1記事に最適な文字数というのは存在しないのです。
Googleが上位表示するのは検索ニーズを満たす記事
Googleは、ユーザーの検索意図を満たし、疑問を解決できるページを上位に表示します。
ブログ記事の文字数の多さで判断しているのではなく、内容で評価を行っています。
- 文字数の多さが上位表示につながるわけではない
- 文字数が少ないからといって順位が下がるわけではない
この点はGoogleのジョン・ミュラー氏も解説しています。
Word count is not indicative of quality. Some pages have a lot of words that say nothing. Some pages have very few words that are very important & relevant to queries.
文字数は品質を示すものではありません。一部のページには、何も言わない言葉がたくさんあります。一部のページには、非常に重要なクエリに関連する単語がほとんど含まれていません。
検索意図によって必要な文字数は変わる
ブログ記事が上位表示するのに必要な文字数は、検索意図によって変わります。
例えば富士山 高さというキーワードなら検索結果ページ自体にも「3776m」と表示され、上位ページに表示されるページの文字数もせいぜい500~1000文字前後です。
このように「唯一解」や「絶対解」があるキーワードなら、必然的に文字数は少なくなります。
一方で、富士山 登山 初心者のようなキーワードだと、検索意図は様々なものが含まれてきます。
- 富士山を登山するにあたって初心者向けのルートが知りたい
- 初心者向けの富士山の登山ツアーに申し込みたい
- 初心者が富士山を登山する際の注意点が知りたい
- 富士登山をする際に準備するものが知りたい
これらに全て答えないと、ユーザーの望む疑問に答えたことになりません。必然的に記事ボリュームは増えることになります。
求められる答えの内容・ボリュームにばらつきがあるので、検索意図によって必要な文字数は変わります。
検索上位のブログ記事の文字数が多い3つの理由
「ブログ記事に共通する最適な文字数はない」のだとしても、実際に上位表示されている記事は長文であることが少なくありません。
長文記事が上位表示される本質的な理由は以下のことが考えられます。
- 網羅性が高い
- 読者ニーズを深堀りしている
- 専門性が高い
それぞれ解説していきますね。
あいまいな読者ニーズを広く網羅すると文字数が増えるため
ユーザーが検索した時点で、Googleは検索意図を完全に特定できるとは限りません。
例えば富士山 登山 初心者なら、ユーザーが求めている情報が「ルート」のことなのか「費用」のことなのか「服装」のことなのか「ツアー」のことなのかを断定することができません。
それなら、これらの情報を幅広く網羅的に書かれた記事を上位表示しておけば、ユーザーの欲しかった情報が見つかる可能性が高くなりますよね。
そのような記事を作ろうとすると、必然的に長文化してしまいます。
長文記事が上位表示される理由の一つは、あいまいな読者ニーズを網羅した長文記事を上位表示した方が適切な場合があるためです。
読者ニーズを深堀りすると文字数が増えるため
網羅性に近いのですが、検索キーワードには、検索意図が必ず反映されるとは限りません。
大阪 降水確率という検索ワードは、単に降水確率を知りたいというよりも、今日傘が必要なのかどうなのかを知りたい(それを判断する手段として降水確率を調べている)のかもしれません。
であれば、降水確率だけが表示されるより、降水確率を示した上で傘が必要・不要を明言したページの方が利便性が高いと言えます。
このように、ユーザーが知りたいことにはきちんと答えた上で、次にユーザーが知りたくなるようなことまで先読みして深掘りしている記事があれば、Googleとしてはそちらを高く評価するべきですよね。
なぜなら、一度の検索で全てがわかる方がユーザーにとっても利便性が高いといえるためです。
最近のGoogleは、検索体験全体を視野にアルゴリズムを調整している傾向が高く、再検索や追加の検索を防げる記事の方が上位に表示される傾向があります。
網羅性の高い記事を書くには、実際にユーザーが検索したキーワード(サジェストワード・関連ワード)を参考にすると良いです。
検索された直球の回答の他に、ユーザーが本当に知りたかったことまで回答している記事は必然的に長文化します。
専門性を高めると自然と文字数は多くなるため
ユーザーが知りたいことをきちんと網羅した上で、専門性の高い内容を書いていくとなると、必然的に文字数は多くなる傾向があります。
- 既存記事にはない、新たな知識を読者に提供する
- 事実に基づくことなら、他の専門家の意見と合致していることを示す
- 出典を明記する
長文記事は、長文記事を書こうとして長文になったのではなく、結果として長文になったにすぎません。
ブログ記事で書くべき文字数の目安を判断する3つの方法
- ブログ記事に、統一の最適な文字数はない
- 上位記事に長文が多いのはコンテンツを充実させてきたから
という点を解説してきました。
しかし実際記事を書く上では、やはり目安を知りたくなりますよね。
そこで、作成しようとしている記事の目安文字数を判断する方法を3種類紹介します。
上位記事の平均文字数を参考にする
最もシンプルな方法は、上位記事の平均文字数を参考にする方法です。
ラッコキーワードの見出し抽出機能を利用すれば、指定したキーワードの上位20記事の平均文字数が得られます。
上位表示されている実績に基づく算出方法なので目安としては十分でしょう。
ただし、ジョン・ミュラー氏は上位記事と同じ文字量であったからといって上位表示されるわけではないと言っています。文字数より書かれている内容が重要、ということですね。
Having the same word-count as a top-ranking article isn't going to make your pages rank first
トップランキングの記事と同じ単語数を持っていても、あなたのページがトップにランクされるわけではありません
実際、上位20記事分の文字数をチェックしてみると、かなり文字数にばらつきがあることがわかります。
上位記事の平均文字数は、あくまで「大きく見劣りしないようにするため」の参考値と考えるのがよいでしょう。
見出し数で計算する(文章構成からの逆算)
文章構成を終えた時点で、その記事が最終的に何文字くらいになりそうかを記事を書く前に想定する方法です。
- 読みやすい文章は、1文あたり60文字前後と言われます。
- 1つの見出しにつき、平均して4文ほど書くとします。
- そうなると、1つの見出しで約250文字前後書くことになりますよね。
- であれば、見出しの数×約250文字がブログ記事の文字数の目安になります。
例:h2~h4の見出しの個数が15個であれば、概ね3750文字前後の記事になる
上位記事の平均文字数と比較し、極端に短くなりすぎる場合や長くなりすぎる場合は文章構成を見直して、不足や蛇足がないか確認してみましょう。
読むのにかけられる時間から逆算する
人は1分間に約500文字ほど読むことができます。
読者の知りたい内容によって、解決にかけられる時間は違うはずです。
例えば、富士山 高さなら、サクッと3776mであることを知るだけで済みますのでそれほど時間をかけたいわけではないはずです。
この場合だと、1分程度しかかけたくないので、500文字/分 × 1分で500文字以内でも十分ということになります。
一方、富士山 登山 初心者なら費用やツアー、服装・経験者によるアドバイスといったことまで知りたいので10分程度なら使ってもいいと考える読者が大半でしょう。よって、500文字/分×10分で5000文字くらいは許容、ということになるはずです。
上記3点はバラバラに確認することもできますし、組み合わせて判断することもできます。
ブログ記事の文字数が少ない時の対処法
ブログ記事のコンテンツボリュームを増やすと、必然的に文字数も増やすことができます。
単純に文字数を増やすことを目的にせず、コンテンツを充実させて、ユーザーの課題を解決できる記事にすれば検索上位の表示もしやすくなります。
上位記事に含まれる内容は全て網羅する
検索上位のページはユーザーの質問(キーワード)に対する答えとして最適なページとGoogleが判断しているページです。
これから書く記事には当然それらの上位記事で触れている内容を一通りカバーしておくべきです。
概ね上位20記事ほど内容を確認し、網羅するようにしましょう。
切り口を変えた比較やFAQを追加して専門性を上げる
- 読者も気づいていない視点・切り口で他の商品と比較する
- 上位記事でわかりにくいと思った部分をかみ砕いて説明する
- 専門用語を使わずにわかりやすい例に置き換えて説明する
- 説明の本筋ではないけれど記事のどこかに入れておくべきことをFAQ形式にして追加する
といったことをすると専門性が高まります。
「なるほど」と読者に感じさせると、「これだけ詳しい人が言うなら間違いない」と思われるため、成約率も高まります。
経験・体験談・感想を書けないか検討する
Googleが好む情報として、「一次情報」があります。
一次情報とは、他のサイトに記載されていない独自の情報で、商品やサービスを実際につかった経験・感想も一次情報に含まれます。
もし、ブログ記事にそういった一次情報が追加できそうなら積極的に入れていきましょう。
文字数を確認する方法
ブログの文字数を数えるツールには以下のようなものがあります。
ツール | カウント対象 |
---|---|
WordPressの編集画面 | 本文カラム |
かんたん文字数カウント | 自由(手動で選択した文字) |
Microsoft Word | 原稿または貼り付けた文字 |
Googleスプレッドシート | 原稿または貼り付けた文字 |
ウェブ上のカウントツール | 画面全体・競合記事 |
比較する際は、同じカウントツール・カウント方法で比べるようにしましょう。
WordPressの編集画面で見る方法
一番簡単でおすすめの方法です。WordPressの編集画面で文字数を確認できます。
WordPressの執筆中にどのくらい書いたか確認する場合はこの機能を使うと便利です。
ブロックエディターでは上部のマークを押すと表示されます。
かんたん文字数カウント(Chrome拡張)
Chrome拡張にインストールし、数えたい文字を選択して右クリック→<選択したテキストをカウント>を選べば何文字なのかが表示されます。
ウェブ上のツールは画面に表示された全ての文字数をカウントしますが、これだとグローバルナビや、サイドバー、フッターまでカウント対象にしてしまいます。
本文カラムの文字数だけを調べるのに重宝します。
Wordの文字カウントを使う場合
Microsoft Wordの文章校正機能で文字数のカウントが可能です。
原稿をWordで書かれている場合はこの機能を使えばOKです。
<校閲>タブから<文字カウント>を選択します。ポップアップして文字数が表示されます。
Googleドキュメントの文字カウントを使う場合
Googleドキュメントにももちろん文字数のカウント機能はあります。
原稿をGoogleドキュメントで作成されている場合はこの機能を使いましょう。
<ツール>メニューから<文字カウント>を選択します。ポップアップで文字数が表示されます。
専用の文字数カウントツールを使う
ブラウザ上で利用できる文字数カウントツールを使う方法です。
競合の記事の文字数を調べる時などに便利です。
≫ なんもじ
≫ 文字数カウント
≫ らっこ文字数カウント
本文以外で文字数に気を付けるべきところ
ブログ記事本文以外では、記事タイトルとメタディスクリプションの文字数に気を付けておきましょう。
どちらも目安の文字数に対して長すぎず、短すぎないように設定しておけばOKです。
ブログ記事タイトルの文字数は30文字前後が目安
ブログ記事タイトルは、スマホとPCで表示される文字数が異なります。
PC | スマホ |
---|---|
27文字前後 | 30~50文字程度 |
スマホの方が長いタイトルを表示できます。
30文字を超えると一部が省略される可能性が高くなるので、記事タイトルは30文字を目安に作成すると良いでしょう。
ブログのメタディスクリプションの文字数は70文字前後までに重要なことを含める
検索結果画面でタイトルタグと並んでクリック率に影響を及ぼすのがメタディスクリプション。
メタディスクリプションは、スマホ・PC共に70文字くらいまでが表示されます。
ときどき文字数が変更になる場合があるので、重要なこと(読者のクリックに影響すること)は前半70文字目くらいまでに含まれるようにしましょう。
まとめ:ブログ記事の文字数は検索意図で決めるべき
ブログ記事の文字数には最適解はありません。
たとえ文字数が少なくても、検索意図にきちんと応えた内容であれば上位表示は可能です。
実際、上位記事はかなりの文字数になるページが多いのも事実ですが、それは読者の検索意図に応えようとした結果であり、文字数を長くすることを目的にしていたのではない点に注意しましょう。
読者の検索意図の調べ方