検索意図を考えて記事を書くって具体的にどういうことをしたらいいのかな?
検索意図の調べ方がわからない・・活用方法も知りたいな
こんな疑問にお答えします。
SEOでは、ユーザーの検索意図をくみとっていないコンテンツは高い評価を得ることができません。
検索上位表示のためには、検索意図を理解することが不可欠です。
とはいえ、ケンサクイト?と急に言われてもピンとこない方も多いはず。
そこで本記事では、SEOで重要な検索意図についての基礎的なことから、種類や調べ方、活用方法まで徹底的に解説します。
- 検索意図とは?
- 検索意図が重要である理由
- 検索意図の種類
- 検索クエリの分類
- 検索意図の調べ方
- 検索意図の活用方法
検索意図とは?
検索意図とは、ユーザーが検索した理由や目的のことです。
検索キーワードに、検索者は色々な想いを込めています。
例えば大阪 降水確率というワードで検索した時、ユーザーは何を知りたいのでしょうか。
もちろん、文字通り単に降水確率を知りたいだけという人も居るでしょう。でも、おそらく本当に知りたかったことは、「今日傘を持って出かけるべきかどうか」じゃないでしょうか。
このように、実際に使われたキーワードと、その裏にある、「それを知ってどうしたいのか」まで掘り下げることで、ユーザーが本当に求めていた情報を届けることができるのです。
上位表示されるページとは、そういったユーザーが本当にしたかったことを書いているページです。
SEOで検索意図が重要な理由
現在のGoogleは検索者の疑問や課題を解決できるページを優先的に上位表示しています。
Googleは質の高いコンテンツを書くようにしよう、とアドバイスしています。
コンテンツは、サイトの訪問者が本当に求めるものを提供しているように思えるか?あるいは、検索エンジンで上位に表示するためだけを狙って作成されたように思えるか。
Google のコア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと
キーワードの裏側にある、本当に求めるものを提供しているコンテンツを高く評価するため、検索意図を理解することは非常に重要です。
また、Googleはユーザーが検索したキーワードに込められた検索意図を理解する仕組みを作っています。
検索クエリの意味
Google 検索結果における重要な要因
関連性の高い結果を返すには、ユーザーがどんな情報を探しているか、つまり検索クエリの背後にどんな意図があるかをまず理解する必要があります。そのために、Google では、検索ボックスに入力された比較的少数の単語と、入手可能な最も有益なコンテンツとのマッチングの程度を把握するための言語モデルを構築しています。
このような仕組みを通して、ウェブページの検索意図との一致度を順位を決める要因になることは、Google検索品質評価ガイドライン(Googleが外部の品質評価者に向けて評価方法を説明した資料)にも記載されています(Needs Metという評価)。
検索意図の種類
検索意図は、大きくは次の4つの種類に分けることができます。
検索エンジンの検索窓に入力される言葉には、どれか1つ以上の検索意図を含んでいます。
- Know
-
知りたい
- Go
-
行きたい
- Do
-
行動したい
- Buy
-
購入したい
BuyクエリはDoクエリの一部ですが、お金が動く可能性が高いクエリなので独立して捉えられています。
Knowクエリ(知りたい)
何かを知りたい時に使われるクエリです。インフォメーショナル(情報収集型)クエリともいわれます。
情報を知った上で行動に移したり、判断する材料に使われます。
上位表示されるには、大半の人が知りたいと思っていることを網羅的に書いている必要があります。
- 単語の意味が知りたい
- 方法を知りたい
- ワードに対する5W1H
- 〇〇 とは
- 〇〇 仕組み
- 〇〇 方法
- 〇〇 いつ
- 〇〇 どこ
- 〇〇 初心者
- 検索意図が広く、全体の8割以上がKnowクエリ
- 被リンクを獲得しやすい
- コンバージョン(成約)から遠い
- ブログ記事で最も多く狙われるクエリ(特に集客記事)
Goクエリ(行きたい)
実店舗の場所を探したり、ウェブサイトに行きたい時に使うクエリです。ナビゲーショナル(案内型)クエリとも言います。
地域系のキーワードはスマホとの相性がよく、位置情報に応じた検索結果が表示されることが多くなります。
- 特定の場所に行きたい
- 特定のサイトに行きたい
- 所要時間が知りたい
- ルートが知りたい
- 特定地域でできること
- サイト名や場所名
- 〇〇 行き方
- 〇〇 最寄り駅
- 〇〇 公式サイト
- 〇〇 アクセス
- いわゆる指名検索
- 対象ユーザーが限定的
DOクエリ(したい)
何かをしたいという検索意図です。情報を獲得した後、何かしらの行動を起こすのが特徴です。
上位表示のためには、行動を起こすために必要な情報が網羅されている必要があります。
- 資料請求をしたい
- 見積したい
- ダウンロードしたい
- 会員登録したい
- サービスを利用したい
- 何かしらやりたい
- 〇〇 会員登録
- 〇〇 ダウンロード
- 〇〇 手順
- 〇〇 使い方
- 〇〇 やり方
- 〇〇 必要なもの
- コンバージョンまで近い
- 競合性が高い
- リスティング広告が多く表示される
Buyクエリ(買いたい)
商品やサービスを購入する際に使われるクエリです。トランザクショナル(取引型)クエリとも言います。
上位表示されるには、購入にあたって必要な情報をカバーする必要があります。
- 購入したい
- 価格を知りたい
- 販売店を見つけたい
- 類似商品を比較したい
- どれがおすすめか知りたい
- 〇〇 購入
- 〇〇 販売
- 〇〇 価格
- 〇〇 通販
- 〇〇 おすすめ
- 〇〇 比較
- 〇〇 プレゼント
- 商標名・商品名
- コンバージョンまで非常に近い
- 競合性が最も高い
- リスティング広告が非常に多く表示される
- 上位表示の難易度が非常に高い
検索クエリとキーワードは次の点で異なります。
- 検索クエリ
-
検索エンジンで実際に検索窓に入力された言葉
- キーワード
-
広告やマーケティングにおいて使われる言葉
ほとんど同じ意味なのですが、検索エンジン向けには「クエリ」、人間向けには「キーワード」として区別されています。
検索意図の調べ方
上位表示されているページから推定する
検索意図を調べる一番簡単な方法は、上位表示されているページから推測することです。
というのも検索上位に来るということは、少なくともGoogleは現在これが質問(検索クエリ)に対する答え(ページ)だと判断しているためです。
上位表示されたページの見方は以下のように見えます。
- 見出しに共通して含まれる内容
- 本文中に共通して含まれる内容
これらは上位表示に絶対必要な内容になってきます。
これに加えて、各ページでのみ言及されている内容を網羅し、さらにオリジナリティ・独自性のある内容を加えるとより高く評価されるコンテンツになります。
バーティカル検索で判断する
バーティカル検索とは、検索結果画面で表示される検索対象の切り替え部分のことです。
- すべて
- 画像
- 動画
- 地図
- ニュース
- ショッピング
- 書籍
- ファイナンス
- フライト
などが表示されており、左から順に並ぶのですが、キーワードによって並ぶ順番が異なります。
バーティカル検索の結果例を表示する
ユーザーが検索したワードについて知るのに最も良いコンテンツがどれなのかを示すのに使われています。
サジェストワードから調べる
Googleで検索窓にキーワードを打ち込み始めると、すぐさま候補になるキーワードがいくつも表示されます。
これらの候補のことを「サジェスト」または「オートコンプリート」といいます。
検索意図を調べたいキーワードに対して、一緒に組み合わせて検索されているキーワードがリストアップされるので、検索意図の特定に役立ちます。
検索意図が完全に絞り込めないワードの場合はサジェストワードを一覧出力できるGetKeywordやラッコキーワードを使い、出力したワードを検索意図毎にグルーピングして、グループの数だけ記事を用意するようにしましょう。
「他のキーワード(関連キーワード)」から調べる
検索結果画面には「他のキーワード」という欄が表示される場合があります。
ここに表示される内容はサジェストワードと大部分が重複しますが、特に検索される頻度が高いワードですので検索意図を推測するのに役立ちます。
Q&Aサイト(Yahoo知恵袋や教えてGoo)から調べる
ユーザーが知りたいことを知る手段として、検索エンジンでキーワードを検索するほかに、Q&Aサイトで直接質問を書き込んで回答をもらう方法もあります。
日本では、Yahoo知恵袋や教えてGooが代表的なサイトです。
この2つのサイトでキーワードを入力すると、関連する質問や回答が表示されるため、検索意図を「全文で」調べることができます。
検索に至った背景もわかりますので便利ですよ。
検索意図の活用方法
検索意図の種類や、調べ方について解説してきました。
ここからは実際にコンテンツ作成を進める際に検索意図をどのように活用すればいいのかについて解説します。
検索意図には顕在ニーズと潜在ニーズがある
大阪 降水確率の例でも触れたように、検索意図には顕在化したニーズと、本当にしたかった潜在ニーズが存在します。
ニーズ | キーワード検索 | ユーザーが把握 |
---|---|---|
顕在ニーズ | される | している |
潜在ニーズ | されない | していない場合がある |
それぞれの特性に見合った活用方法は以下のようなものです。
顕在ニーズはタイトルに含め、本文で網羅する
顕在ニーズはユーザー自身が把握しているため、タイトルや見出しで、ハッキリと「明示」すると良いでしょう。ユーザーにとっては「今」のニーズです。
具体的にはキーワードをタイトルタグやh1見出しに入れ、記事のタイトルとして使うことで、「このページに答えがありそうだ」と気づかせることができます。
また、関連するニーズに対してもできるだけ本文中で網羅しておくと離脱を防ぐことができます。
つまり、顕在ニーズは、訪問を増やすのと、離脱を防ぐのに活用できます。
潜在ニーズは先回りし、本文でも触れる
一方、潜在ニーズはユーザー自身が求めていることを認識していない可能性もあります。ですので、解説する中で触れて「そうそう、それがしたかった」と気づかせるのに使うと良いです。ユーザーにとっては「未来」のニーズです。
- リード文で記事を読むメリットを訴求する
- リード文で記事を読んだらどうなるのか伝える
- セールスライティング・セールスコピーで手に入れた後の未来を想像させる
上記のように活用すると良いでしょう。
検索意図を調べる時に使うツール
検索意図を調べるのに使える便利なツールを紹介します。要約すると以下のとおりです。
- GetKeyword:有料版クラスの高い機能を無料で使えるイチオシツール
- ラッコキーワード:最も使用回数が多い定番ツール
- SERPsアナライザー:関連キーワードや上位ページの見出しを一覧できるクイックツール
- Extract People also search phrases in Google:再検索ワードを発掘するChrome拡張
GetKeyword
比較的新しいツールで、サジェスト一覧と一緒に正確な検索ボリュームも確認できます。
ラッコキーワードの有料版と同等の機能なのですが、無料で1日4回まで利用可能。
- サジェスト一覧では類似キーワードをまとめる機能がある
- 再検索・関連ワードがページに含まれているかチェックできる
- サジェストワードをグルーピングできるツールもある
- SEO難易度を分析する機能がある
など非常に多機能です。これだけの機能を無料で利用できるのは驚き。
サジェストワードの調査ツールとしては十分過ぎる機能なのでイチオシです。
≫ GetKeywordを使ってみる
ラッコキーワード
サジェストワードの一括取得や、共起語・類義語を取得する機能を利用できる定番ツールです。
おそらく日本で一番多く利用されているサジェストツールです。
検索意図を分析するには欠かせないツールとなっています。有料版が登場しましたが、無料版でも十分使えます。
≫ ラッコキーワード
SERPsアナライザー
ブログブートキャンプによる検索結果分析ツール。基本は上位サイトの見出しタグや文字数、共起語を分析するためのツールです。
関連性が特に高いキーワードを視覚的に表示してくれるので、重要な関連ワードが一目でわかります。
1画面で関連ワードと上位サイトの見出しタグ内容が視覚的に表示されるので、スピーディーに状況を確認したいときに利用すると良いでしょう。
Extract People also search phrases in Google(Chrome拡張)
Extract People also search phrases in Googleは、Googleでの検索時に検索結果画面に、サジェストワードや「他の人はこんなワードでも検索しています」の内容を表示してくれるChrome拡張です。
組み合わせワードとしてどのような言葉が検索されているのか知ることができます。検索を実行すると、右側に一覧が表示されます。
≫ Extract People also search phrases in Google(Chromeウェブストア)
まとめ:検索意図に答える記事を書いて上位表示を目指そう
完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致する答えを返すものである
Google:便利な検索サービス
Googleは、検索エンジンを上記のようなものにしたいと考えています。
なぜなら、上記のようにすることで利用者を増やすことができ、広告収入が増やせるためです。
ユーザーが求めている答えを提供するコンテンツを作ることは、Googleの目指す方向にも合致するので上位表示を実現でき、ユーザーも得をする、誰にとっても得な状態です。
検索意図を適切に把握して、上位表示を目指しましょう。
サジェストワードから検索意図を推測する際には検索ボリュームにも注意しましょう。